輪島屋善仁のブログ ”善仁だより”では、日々の工房の様子や商品のご紹介、奥能登の季節の便りなどをお届けしています。皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。


マグカップ のご紹介

こちらの商品は「マグカップ(古代溜塗/朱塗)」です。

漆器の場合、把手つきの器は塗りや研ぎの手数が格段に増えるためどうしてもコストが上がってしまうのですが、おかげさまで10数年前からずっと作り続けているロングセラーの一つです。
通常の器はなるべく軽く作るように心がけていますが、このマグは逆にしっかりとした安定感が感じられるように、持ってみるとやや重さを感じる厚めの木地に仕上げてあります。

マグ 下地中

この間工房を覗いたら、下地塗りが終わったマグがたくさん籠に入れられて、次工程の地研ぎ作業を待っているところでした。この後は本体と把手を別々に中塗りまで仕上げてから接着して、最後の上塗り作業に入ります。


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立山連峰を蒔絵で描く

こちらは現在製作中の、屏風の蒔絵の途中工程の様子です。
富山県のお客様からのご注文で、陽を浴びて紅く輝く立山連峰を描くことになりました。

屏風の蒔絵

屏風の蒔絵
通常の蒔絵では平らな塗面にすぐに筆で描いていきますが、この屏風では山の立体感を出すために、漆と砥の粉を混ぜてペースト状にした「サビ」というもので最初にレリーフを作っていきます。

その後、砥石やサンドペーパーで研いで形を整えていきます。

屏風の蒔絵

立山連峰の写真を何枚もじっくり観察し、ゴツゴツとした力感溢れる山肌をうまく表現できるよう、下絵の段階で十分に計画を立ててから実作業に入りました。

屏風の蒔絵

レリーフの成型が終わったら、漆で描いて金粉を蒔いていきます。

屏風の蒔絵

この後もまだ多くの工程がありますが、お客様の心の中にある故郷の山の姿を想像しながら、気持ちを込めて作業を進めたいと思っています。


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ポルシェの?…蒔絵エンブレム

当社の蒔絵職人が、愛車に取り付けるエンブレムを蒔絵で自作したそうです。

どこかで見たようなデザイン..というか、コレはどう見てもポルシェのエンブレムをパクっておりますが..(笑)、本人が言うには一応愛車のコペンと家で飼っている猫を描いてみたということです。

漆は紫外線に弱いので劣化しないか若干心配ですが、普段は黙々と作業に取り組んでいる(ように見える)職人も、日頃の腕を生かしてときどきこんなことをして人生を楽しんでおります。(笑)


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大きなパネルの上塗り

これは横浜市の神社からご注文頂いている大型の壁面パネルの上塗り作業の準備の様子です。このパネルはサイズも大きく重量も非常に重いので、2階にある上塗室に運んで作業するのが難しく、検討した結果下地塗り室の一角をシートで仕切り、その中で作業することになりました。

上塗りにはもちろんチリやホコリは厳禁!! ですので、普段は若干埃っぽい下地室をこれでもかというくらい念入りに清掃して、エアコンも止め、人の動きもなるべく少なくして、上塗りがいつもと同様に美しく仕上がるよう細心の注意を払って作業しました。


こちらは外から見た様子。中で作業している上塗師のシルエットが見えます。


無事に塗り上がりました! 外部の人間は中に入らない方がいいので、上塗師本人に撮影してもらいました。ここをカーテンで仕切って湿度を与え、漆を硬化させます。


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2017年の仕事始めです

本日5日、当社は2017年の仕事始めの日を迎えました。
年末年始の休みで十分に英気を養ってリフレッシュしたはず(?)の社員全員元気に揃い、工房に設えた神棚にお参りして、年始の朝礼を行いました。その後早速各々の仕事に取り掛かり、今年1年のスタートを切っております。

今年は酉年、鶏は中国では「文・武・勇・仁・信」の五徳を備えた生き物と言われています。私たちもそれに少しでもあやかれるように、また本年も社是である「漆芸史上最良のものづくり」を目指して一同頑張っていきたいと思っております。

皆様にとってもどうか充実した1年になりますよう、お祈りいたします。

2017仕事始め


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あけましておめでとうございます

皆様、新年明けましておめでとうございます。
本年もどうかよろしくお願いいたします。

今年は一体どんな年になるのでしょうか?世界も日本も今後ますます移り変わりの激しい時代になっていく予感もありますが、私たち一同ものづくりの初心を忘れず、自分たちの拠って立つ足元をしっかり見ながら一歩一歩進んでいきたいと思っております。

2017年が皆様にとって良い年になりますように、心からお祈り申し上げます。


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年末年始の休業のお知らせ

2016年もあとわずかとなりました。
当社は本社工房・ショールーム、塗師の家とも12月28日(水)~1月4日(水)まで休業となります。
来年5日(木)より通常どおり営業を開始いたします。お客様にはたいへんご不便をおかけいたしますが、どうかよろしくお願いいたします。

今年もまた、多くのお客様からの素晴らしいご縁を頂戴することができました。そのかけがえのないご縁を、これからも大切に育てていきたいと思っております。来年も輪島屋善仁を何卒よろしくお願いいたします。
それでは皆様、どうぞ良い新年をお迎えくださいませ。


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新しい漆が届きました

岩手県二戸市浄法寺の漆山から、今年採集された新物の漆が届きました! 
近年、政府の施策により日本産漆の需要が急速に高まり、このような高品質の日本産漆はとても貴重になってきています。

浄法寺の新漆

上塗・中塗部の職人が集まり、生漆が5貫目(=約19Kg)入った桶の前に正座してしばらく勿体付けた後に(笑)、うやうやしく封を解きました。

浄法寺の新漆

浄法寺の新漆

職人みんなで代わる代わる桶を覗き込んでは、色艶や表情を見て、匂いを嗅ぎ、続いて一人ずつ箆でかき混ぜながら、重みや粘り、夾雑物の具合など、今年の漆の感触を五感で確かめます。
みんないつになく真剣、かつ浮き浮きした嬉しそうな表情をしていますね。

浄法寺の新漆

浄法寺の新漆
今年入った新弟子の杉田も箆を回して、年に一度の新漆に初めてのご挨拶です。

浄法寺の新漆

私デザイン室のKは漆職人ではないので良くはわかりませんが、試しにちょっと匂いを嗅がせてもらったところ、いつもの生漆よりも何だか瑞々しい、甘ずっぱい香りを感じました。

この生漆は一冬寝かせて、来春暖かくなってきたら精漆工場に回され、日本産漆ならではのふっくらした底艶のある上塗漆に生まれ変わります。


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