くろめ と なやし


いよいよ年の瀬も押し迫ってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は上塗り職人が行っている「くろめとやなし」の作業をご紹介します。

「くろめ」と「なやし」とは、ウルシノキから採集した生漆を、中塗や上塗などに使える漆に精製する作業の事です。漆に熱を加えて水分を飛ばしながら、半日かけてゆっくり混ぜて粒子を均一にします。

 

通常は精漆工場にお願いして機械で精製したものを上塗りに使うのですが、弊社では上塗りの職人が自分達で精製しています。手作業で行う事によって乾燥後の漆が硬くなりやすく、また乾きの良い漆になる事もありますが、今回採集した漆の特性を見極める機会が増えるという利点もあります。

漆の見極めはとても難しく、熟練の職人でもいざ塗ってみると思っていた以上に乾燥に時間がかかったり、といった事が未だにあるそうです。 色が始めの頃に比べてだいぶ変化してきました。

漆の精製では熱を加え終わるタイミングが最も重要で、5分~10分の間で漆の性質がガラリと変わります。

水分量が多すぎると梨の様なザラザラな塗肌になり、逆に水分が少なすぎると乾燥しない漆になるそうです。特に弊社は国内産の漆を使用しているので更にタイミングが難しく、そのあたりは精漆の専門家の判断を仰ぎながら行いました。

今回の漆は沈殿物も白くてキレイで、日本産特有の甘酸っぱい香りがしました。乾きは少し遅めですが、狙い通りの日本産らしい漆だそうです。

年明けの塗りあがりを見るのが楽しみです。

それでは皆様どうぞ よいお年をお迎えください。

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