猿山灯台の雪割草
“花をのみ 待つらむ人に 山里の 雪間の草の 春を見せばや” 藤原家隆(壬二集)
この歌は千利休が侘びの心を表すために示したと言われていますが、ここ奥能登の山里の足元にも静かに春が訪れています。
まるで柔らかい春の木漏れ日をつかむように咲いた雪割草。能登半島の左肩にある猿山の中腹に日本有数の群生地があり、今年も可憐に花を咲かせました。先月23,24日には恒例の「能登雪割草まつり」も開催されています。
さて、この春は過去最速の春一番があった一方、ここ数日はアラレが降るほどの寒の戻りが来ています。輪島の桜も順調に蕾が膨らんできていましたが、ここに来て少し開花にブレーキが掛かっている様子。まあ焦らずに、もうしばらく花を待つことにしましょう。