朴の木

この季節、能登の里山で大きな葉とともに香ばしい大輪の花を咲かせている、ホオノキ(朴)。
その葉は丈夫で香りが良く、殺菌作用もあることから、昔から飯を盛ったり酒を飲む器として使われていました。能登でもこの季節にはきな粉ご飯を包んだ「朴葉飯」を作り、初夏の香りを楽しみます。

また、朴の木は輪島塗の木地として非常に大切な木材でもあります。堅すぎず柔らかすぎず適度な硬度があり、材が均一で加工がしやすい事から、銚子の注口やスプーン、座卓の猫足など、曲面の多い彫刻的な細工物に多く用いられます。輪島塗の木地製作は分業制となっており、「椀木地」「曲物」「指物」「朴木地」で木地四職と呼ばれています。


朴の木で作った猫足座卓の脚


こちらは銚子の注口とスプーン

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