秋草蒔絵 蓋付菓子器
[直径187mm 高さ170mm]
この眼を見張るような華やかな器、原型は京都・養林庵所蔵の「秋草蒔絵飯器」です。 豊かな量感のある器の全面に、菊・桔梗・萩・女郎花・芒などの秋草が、流麗な筆致でのびのびと描かれています。
桃山時代、その斬新な意匠と技法で一世を風靡した高台寺蒔絵の優品の一つといえるでしょう。 江戸時代の豪華な婚礼調度品の中にもこれとほぼ同じ形と大きさの飯器が見られ、このような桃山時代の華麗な遺品がその原型となっているようです。
今回の再現にあたっては、大きさを約85%に縮小して蓋付の菓子器として製作しました。文様もバランスを精査して組み直し、熟練の蒔絵師が細心の筆さばきで繊細に描いています。
こちらは原型の「秋草蒔絵飯器」 京都・養林庵蔵